カラオケに行くと、多くの人が一度は気にするのが「精密採点」のスコアですよね。特に業界シェアの高いDAM(ダム)の採点は、その正確さから「何点から上手いと言えるのか」という議論が絶えません。身近な娯楽であるカラオケですが、スコアという数字で自分の歌唱力が評価されると、どうしても高い点数を目指したくなるものです。
この記事では、ボイストレーニングの視点から、DAMの採点基準やレベル別の目安を徹底的に紐解いていきます。一般的に「上手い」と認定される点数の境界線はどこにあるのか、そしてその壁を突破するためにはどのような技術が必要なのかを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
点数が伸び悩んでいる方や、もっと魅力的な歌声を身につけたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。採点ゲームとしてのテクニックだけでなく、聴き手の心に響く本当の歌唱力を磨くためのヒントが詰まっています。スコアの仕組みを理解して、自信を持ってマイクを握れるようになりましょう。
damで何点から上手いと評価される?レベル別の目安を解説

カラオケの現場で「あの人、歌が上手いね」と周囲がざわつき始めるのは、一体何点くらいからなのでしょうか。DAMの精密採点シリーズ、特に最新の「精密採点Ai」や「精密採点DX-G」では、算出されるスコアによってある程度の歌唱レベルを推測することができます。まずは、世間一般の感覚と採点システムの基準を照らし合わせてみましょう。
一般的に「上手い」と感じさせるのは90点から
カラオケにおいて、周囲の人から「歌が上手い」と認識される大きなハードルとなるのが90点という大台です。80点台までは、音程が多少外れていてもリズムが合っていれば到達可能ですが、90点を超えるには一定以上のピッチ(音程)の正確性と、表現力が求められます。
90点を安定して出せる人は、音楽的な基礎体力が備わっていると言えます。忘年会や新年会などのカジュアルな場であれば、90点を出せば間違いなく「歌が得意な人」というポジションを確立できるでしょう。ただし、この段階ではまだ「音程をなぞるのが上手い」という評価に留まることもあります。
ボイトレの観点から見ると、90点は「自分の声をある程度制御できている状態」の入り口です。ここからさらに上のスコアを目指すには、ただ正しく歌うだけでなく、声の質や細かなテクニックを磨いていく必要があります。まずはこの90点を安定して超えることを最初の目標にするのがおすすめです。
80点台は「平均的」から「歌い慣れている」レベル
多くの人が最初に行き着くのが、80点から89点の間です。DAMの平均点は曲によって異なりますが、概ね70点台後半から80点台前半に設定されていることが多いです。そのため、80点台後半を出せれば「平均よりは少し上手い、歌い慣れている人」という印象を与えます。
80点台の方に多い特徴は、サビなどの盛り上がる部分はしっかりと歌えているものの、AメロやBメロなどの細かい音程移動で取りこぼしがあるケースです。また、声量(声の大きさ)に頼りすぎてしまい、一本調子な歌い方になっている場合もこのスコア帯に留まりやすくなります。
このレベルの方は、基本的な発声はできているものの、精密採点が重視する「加点要素」を十分に使いこなせていないことが多いです。音程バーを意識しすぎて声が硬くなっている可能性もあるため、リラックスして喉を開く感覚を掴むだけで、すぐに90点台へステップアップできるポテンシャルを持っています。
95点以上は「プロ級・マニア級」の驚異的な歌唱力
精密採点で95点以上のスコアを叩き出す人は、もはや一般人の域を超えた「プロ級」または「採点マニア級」の実力者です。このレベルになると、音程の正確率は90%を優に超え、ビブラートやこぶし、しゃくりといった技法が完璧にコントロールされています。
95点を超えるためには、単に歌が上手いだけでなく、DAMの採点アルゴリズムを深く理解し、それに最適化した歌い方をする必要があります。テレビ番組の歌唱王やカラオケバトルに出場するような方々は、この95点から100点の間で熾烈な争いを繰り広げています。聴き手に対しても圧倒的な安心感と感動を与えることができるスコアです。
ただし、95点以上を目指す過程で「採点のための歌い方」が染み付いてしまうと、時に機械的な印象を与えてしまうこともあります。ボイトレの究極の目的は、高得点を出しつつも、人間にしか出せない感情の揺らぎを表現することにあります。この領域に達した人は、技術を表現の道具として完全に使いこなしている状態と言えます。
精密採点Ai特有の「Ai感性」が合否を分ける
最新機種である「精密採点Ai」では、従来の採点基準に加えて「Ai感性」という独自の指標が導入されました。これは、AIが数千人分のプロの歌唱データを学習し、人が聴いて「上手い」と感じるポイントを数値化する仕組みです。これまでの機械的な加点とは一線を画す評価項目となっています。
Ai感性ボーナスが高い人は、フレーズの語尾の処理や、繊細な強弱の変化(ダイナミクス)が非常に優れています。逆に、どれだけ音程が正確でも、Ai感性が低いと合計点数が伸び悩むことがあります。これは「正しく歌うこと」と「聴かせる歌を歌うこと」の両立が求められている証拠です。
上手いと思われる点数を目指すなら、このAi感性をいかに味方につけるかが鍵となります。機械を相手にしているという意識を捨て、目の前に聴き手(オーディエンス)がいると想定してエモーショナルに歌い上げる。そんなプロのようなアプローチが、現代のDAMにおける「上手い」の定義に直結しています。
精密採点Aiで高得点を叩き出すための5つの重要項目

DAMで高得点を出すためには、採点画面に表示される5つのレーダーチャートを理解することが不可欠です。それぞれの項目がどのように点数に影響しているのかを知ることで、自分の弱点が見えてきます。ここでは、ボイトレでも重要視される基本的なテクニックがどのようにスコア化されているのかを詳しく見ていきましょう。
音程(メロディの正確さ)は最優先事項
採点において最も配点が高く、全ての基本となるのが「音程」です。画面上に流れる「ガイドメロディ」のバーに対して、自分の声がいかに重なっているかが評価されます。どれだけ声が良くても、音程が外れていれば高得点は望めません。まずはこの音程正確率を85%以上に引き上げることが必須条件となります。
音程を外さないためには、自分の声を客観的に聴く力(相対音感)を養う必要があります。多くの人は、自分が思っているよりも少し低い音程で歌ってしまう「フラット」という現象に陥りがちです。特に高音域では喉が締まり、音が届かないことが多いため、正しい腹式呼吸で声を支えることが解決の近道となります。
練習方法としては、ガイドメロディを少し大きめに設定し、耳でしっかりと音を確認しながら歌うことが効果的です。また、録音した自分の歌声を聴き、バーからズレている箇所を視覚と聴覚の両方で修正していく地道な作業が、確実なスコアアップに繋がります。
音程アップのポイント:
・ガイドメロディをよく聴いて、音の「高さ」を脳内で一致させる
・出にくい高音は無理に叫ばず、鼻腔共鳴(鼻の奥に響かせる感覚)を使って当てる
・1音1音を丁寧に発音し、フレーズの途中で音程が下がらないよう意識する
表現力(抑揚・しゃくり・こぶし)で加点を稼ぐ
「表現力」の項目で最も重視されるのが「抑揚(よくよう)」、つまり声の大きさの変化です。1曲の中で、Aメロは静かに、サビは力強くといったドラマチックな変化をつけることで、高い評価が得られます。DAMの採点は区間ごとの強弱の差を見ているため、意図的な音量のコントロールが必要です。
「しゃくり」は低い音から本来の音程へ滑らかにずり上げる技法、「こぶし」は一瞬だけ音を上下させる装飾音のことです。これらを適切な箇所で入れることで、歌に「こなれ感」が出て加点対象となります。ただし、やりすぎると不自然な歌唱になり、Ai感性が下がる原因にもなるので注意が必要です。
初心者が抑揚をつけるコツは、マイクの距離を活用することです。サビではマイクを近づけ、Aメロでは少し離す。これだけで機械的にはボリュームの差として認識され、抑揚の点数が上がります。しかし、本来は呼吸の量で声の密度をコントロールするのが理想的ですので、ボイトレでは呼気の調整を学びます。
安定性とロングトーンでブレない声を作る
「安定性」とは、声を伸ばした時に震えたり揺れたりせず、まっすぐ発声できているかを測る指標です。対して「ロングトーン」は、長い音を安定して出し続けられる評価項目です。この2つは密接に関係しており、どちらも「呼吸の安定感」がそのままスコアに直結します。
声が震えてしまう原因の多くは、喉だけで歌おうとして息の支えが足りていないことにあります。自転車のタイヤから空気が一定に漏れるように、肺から出る息を腹筋周りでコントロールすることが重要です。これができるようになると、グラフの判定も安定し、聴き心地の良い「芯のある声」になります。
ロングトーンの加点を得るには、曲の中で長く伸ばす音がある場所を把握し、そこだけは絶対に揺らさないという意識を持つことが大切です。ビブラートをかけようとして中途半端に揺れると、安定性の減点対象になるため、真っ直ぐ伸ばす音と揺らす音を明確に使い分ける技術が求められます。
リズムのズレは致命的な減点になりやすい
意外と盲点なのが「リズム」です。DAMの採点では、伴奏に対して歌が「走っている(早い)」か「溜めている(遅い)」かを判定しています。リズムが100点でないと、他の項目が良くても総合得点が伸び悩むことが多いため、非常に重要なセクションです。
リズムがずれる原因は、伴奏(ドラムやベースの音)をよく聴けていないことや、歌詞を詰め込みすぎて口が回っていないことが挙げられます。特に日本語は一音一音がはっきりしているため、子音の発音が遅れるとリズムが後ろにズレてしまいがちです。言葉の頭の音を、拍のジャストのタイミングで置くイメージで歌いましょう。
練習では、足や手で拍子を取りながら歌うのが効果的です。また、アップテンポな曲よりもバラード曲の方がリズムのズレが目立ちやすいため、まずはテンポの速い曲でリズム感を養うのも一つの手です。正確なリズムで歌えるようになると、曲全体にグルーヴ(ノリ)が生まれ、聴き手も心地よく感じます。
ビブラートとリズムの組み合わせは非常に強力です。リズムが安定している土台の上に、綺麗な周期のビブラートが乗ることで、採点アルゴリズムは「高度な歌唱技術」と判断します。
Vibrato(ビブラート)の質と回数をコントロール
採点結果の画面に表示される「ビブラートのタイプ」を気にしたことはありますか?DAMでは、ビブラートの振幅の深さと周期の速さが一定であることを「良いビブラート」として評価します。不規則にガタガタと揺れる声は、ビブラートではなく「震え」とみなされ、減点対象になることもあります。
高得点を目指すなら、1曲の中で合計1秒以上のビブラートを入れる必要があります。ただし、短いビブラートを乱発するよりも、数箇所で「2秒程度の綺麗なビブラート」をしっかり聴かせる方が、技術点としての評価は高くなりやすいです。喉をリラックスさせ、横隔膜で声を揺らす感覚を掴むことが大切です。
もし自然なビブラートができない場合は、無理にかけようとしない方が賢明です。真っ直ぐなロングトーンの方が、変な癖のあるビブラートよりも安定性の評価が高くなり、結果として高スコアに繋がります。ビブラートはあくまで「歌を飾るスパイス」であることを忘れずに、基礎の発声を固めましょう。
歌が上手いと思われるための実践的なボイトレ方法

DAMのスコアを上げるための知識が深まったところで、次はそれを実現するための具体的なトレーニング方法をご紹介します。カラオケの点数を伸ばすことは、そのまま「歌唱の基礎体力」をつけることに繋がります。自宅やカラオケボックスで今日から実践できる、効果的なメニューを厳選しました。
腹式呼吸をマスターして声の土台を作る
歌唱において全ての源となるのが「呼吸」です。日常生活での胸式呼吸ではなく、深く安定した「腹式呼吸」を身につけることが、高得点への第一歩となります。腹式呼吸ができるようになると、声量が増すだけでなく、音程のフラつきが抑えられ、ロングトーンや安定性の評価が劇的に向上します。
まずは肩の力を抜き、鼻から深く息を吸いながらお腹を膨らませてみてください。次に、吐くときは「スー」という音を立てながら、細く長く息を出し続けます。このとき、お腹の圧力を一定に保ちながら、風船から空気が漏れるように管理するのがポイントです。これが「息の支え」と呼ばれる感覚です。
この呼吸法を意識しながら歌うことで、フレーズの最後まで声が枯れずに響き渡ります。また、腹式呼吸は自律神経を整える効果もあるため、人前で歌う時の緊張を和らげ、本来の力を発揮しやすくしてくれます。毎日の数分の呼吸トレーニングが、あなたの歌声を根本から変えてくれるはずです。
共鳴(響き)を意識して魅力的な声質を手に入れる
DAMの「Ai感性」を攻略するためには、機械に「良い声」だと認識させることが重要です。そのためには、喉の空間や鼻の奥、口の中などで声を響かせる「共鳴」の技術が必要になります。共鳴が豊かな声は、マイク乗りが良くなり、聴いている人に「深みのある上手い声」という印象を与えます。
特に意識しやすいのが「鼻腔共鳴(びくうきょうめい)」です。ハミング(鼻歌)を歌う時に、鼻の付け根あたりがビリビリと震える感覚を探してみてください。その響きを保ったまま口を開いて発声すると、明るく通る声になります。これができると、小さな声量でもしっかりとマイクに音が届くようになります。
また、口の形を縦に開けることを意識するだけでも、響きは大きく変わります。こもった声は音程が低く判定されやすいため、口内を広く保ち、声を前に飛ばすイメージを持ちましょう。共鳴をマスターすれば、力まずに高音を出せるようになり、歌える曲のレパートリーも格段に広がります。
自分の歌を録音して客観的に分析する
最も効率的な練習法は、自分の歌を録音して聴き返すことです。歌っている最中の自分は「上手く歌えている」と思い込んでいても、客観的に聴くと音程がズレていたり、リズムが走っていたりすることが多々あります。この「主観と客観のズレ」を埋める作業が、上達には欠かせません。
録音を聴く際は、DAMの採点結果画面と照らし合わせながら分析しましょう。「この部分で安定性が下がっているのは、息が切れているからだ」「ここの音程が外れているのは、力みすぎているからだ」といった具合に、原因を特定していきます。自分の声を聴くのは恥ずかしいかもしれませんが、それが一番の近道です。
最近ではスマートフォンの録音アプリでも十分に高音質で記録できます。また、DAMの「DAMとも」というサービスを使えば、カラオケ店舗での歌唱をそのままWEB上に保存して、後からスマホで確認することも可能です。自分の癖を把握し、一つずつ修正していくことが、90点の壁を超える最強の武器になります。
滑舌を良くして歌詞の言葉を明瞭にする
意外と見落とされがちなのが、滑舌(かつぜつ)です。歌詞の言葉がはっきりしないと、DAMのシステムが音の始まりを正確に認識できず、リズムや音程の判定が甘くなることがあります。また、聴き手にとっても、何と言っているかわからない歌は心に響きにくいものです。
滑舌を鍛えるには、舌の筋肉や表情筋をほぐすことが大切です。特に「あ・い・う・え・お」の母音を正確に発音する練習が効果的です。口を大きく動かすのではなく、口の中の空間を最適化して、クリアな音を作るイメージです。子音(K, S, T, Nなど)を少し強調して発音すると、リズム感も強調されます。
滑舌が良くなると、アップテンポな曲でも言葉が遅れず、余裕を持って歌えるようになります。歌に「切れ」が生まれ、表現の幅がぐっと広がります。ボイトレの基礎練習として、早口言葉や母音での歌唱練習を取り入れ、明瞭な歌声を目指しましょう。言葉が届く歌こそが、本当の意味での「上手い歌」です。
高得点なのに「上手くない」と言われないための注意点

カラオケには「採点の上手さ」と「聴き心地の上手さ」の間に、微妙な乖離が存在することがあります。95点以上の高得点を取っているのに、なぜか周囲の反応が薄い、あるいは「機械的だ」と感じられてしまう。そんな現象を防ぐために、真の歌唱力を磨く上で気をつけるべきポイントをまとめました。
採点ゲームに特化した「癖」を避ける
精密採点で点数を稼ぐために、あえて不自然な歌い方をしてしまうことがあります。例えば、全てのフレーズの語尾に過剰なビブラートをかけたり、しゃくりを連発したりする手法です。これは機械的には加点対象になりますが、音楽としては非常に聴き苦しく、感情がこもっていないように聞こえてしまいます。
また、音程バーをなぞることに必死になりすぎて、声が細くなったり、表情が乏しくなったりするのも要注意です。歌は本来、言葉を伝え、感情を表現する手段です。スコアはあくまで「正確さ」の目安として捉え、歌そのものの魅力を損なわないバランス感覚を養うことが、本当の上手さへの近道です。
ボイトレでは、こうした採点用の癖を「技術」としてコントロールしつつ、ここぞという場面でだけ使うように指導します。自分の歌い方が「点数稼ぎ」になっていないか、時々録音してチェックしてみてください。自然で美しい流れの中に、確かな技術が光る歌唱こそが、多くの人を魅了します。
マイクの感度や位置に頼りすぎない
DAMの採点では、マイクが拾う音量が非常に重要です。そのため、マイクを口に近づけすぎたり、マイクの設定音量を上げすぎたりして、無理やり抑揚を作ることが可能です。しかし、これは純粋な歌唱力の向上とは言えません。マイクに頼ったテクニックは、ライブ会場や他のカラオケ機種では通用しないからです。
本当の抑揚は、声の「圧」と「密度」で作るべきものです。力強く歌う場面と、囁くように歌う場面を、自分の喉と体を使って使い分ける。この基礎能力があってこそ、マイクを通した時にも説得力のある歌声になります。マイクはあくまで自分の声を補幅・伝達するためのツールとして考えましょう。
練習時は、マイクを使わずに部屋の中で声を響かせる練習を取り入れるのも良い方法です。生身の声がどれだけ響いているか、強弱の変化がつけられているかを確認します。その上でマイクを使えば、機械の判定も自然と良くなり、聴いている人にもダイレクトに歌の熱量が伝わるようになります。
選曲の難易度と自分の声の相性を知る
何点から上手いかを語る上で、避けて通れないのが「選曲」です。難易度の高い曲で80点を取るのと、簡単な曲で90点を取るのでは、歌唱力の証明としては前者の方が評価されることもあります。自分の声質や得意な音域(レンジ)に合っていない曲を無理に歌うと、スコアも伸びず、聴き手にも苦しそうな印象を与えます。
まずは、自分の「美味しい音域」がどこにあるかを知りましょう。低音が響くのか、高音が抜けるのか、それとも中音域の表現力が武器なのか。自分の強みを活かせる曲を選ぶことは、上手いと思われるための立派な戦略です。無理に流行りの難しい曲に挑戦する前に、自分のポテンシャルを最大限に引き出せる「十八番(おはこ)」を数曲持っておくことが大切です。
また、DAMの精密採点には「曲の長さ」や「音数の多さ」による点数の出やすさの違いも存在します。点数が出やすい曲で自信をつけつつ、徐々に難易度の高い曲に挑戦していくステップアップが理想的です。自分に合った曲を完璧に歌いこなす姿は、周囲に「この人は自分の声をよく分かっている」というプロフェッショナルな印象を与えます。
上手いと思われる選曲のコツ:
・自分の地声で無理なく出せる最高音を確認し、その音が含まれる曲を選ぶ
・自分の声質(太い、細い、ハスキーなど)に近いアーティストの曲を探す
・歌詞の内容に共感でき、感情を乗せやすい曲を選ぶ
歌詞の意味を理解し感情を乗せて歌う
どれだけ技術が完璧で点数が高くても、心が動かされない歌というものがあります。それは、歌詞の意味を考えず、ただ音符を追っているだけの状態です。DAMのAi感性は、フレーズのタメや休符の取り方など、感情が動いた時に現れる微細な変化を評価しようとしています。
歌を歌う前に、一度歌詞をじっくりと読み込んでみてください。この主人公はどんな気持ちで、誰に向かってこの言葉を発しているのか。その情景を思い浮かべるだけで、声の色合いやニュアンスは自然と変化します。この「声の表情」こそが、機械の数値を凌駕する、人間ならではの歌の魅力です。
ボイトレでは、これを「歌唱表現」と呼び、技術と同じくらい大切に伝えています。技術を磨くのは、感情をより自由に、より正確に表現するための手段に過ぎません。90点、95点という数字を追いかけつつも、常に「聴き手の心に何を届けたいか」を自問自答することで、あなたの歌はより深みを増していくでしょう。
DAMの機能をフル活用して効率よく練習するガイド

DAMには、精密採点以外にも歌唱力を向上させるための便利な機能が数多く搭載されています。これらを賢く利用することで、独学でもボイトレに通っているかのような質の高い練習が可能になります。カラオケボックスをただの遊び場から、最強のトレーニングルームに変えてしまいましょう。
「見えるガイドメロディ」で視覚的に音程を修正
DAMの最大の特徴である「見えるガイドメロディ」は、音程練習の強力な味方です。流れてくるバーに対して、自分の声がどの位置に当たっているかがリアルタイムで表示されます。少し高いか低いか、あるいは遅れているかといった情報が視覚的にフィードバックされるため、即座に修正する能力が身につきます。
練習のコツは、バーを「見る」のと同時に「聴く」ことです。ガイドメロディの音をオンにして、その音に自分の声をピタリと重ね合わせる練習を繰り返しましょう。特に、フレーズの歌い出しや、音が飛ぶ(跳躍する)箇所でバーを外さないように意識すると、音程正確率が飛躍的にアップします。
また、自分の苦手な箇所を特定するためにも有効です。何度も同じ場所でバーを外してしまう場合は、そこが自分の声の切り替えポイント(ブリッジ)であったり、苦手な母音であったりする可能性が高いです。視覚情報をヒントに、自分の弱点を洗い出しましょう。
「区間練習」で苦手なフレーズを徹底的に克服
曲全体を通して歌うだけでなく、苦手なパートだけを集中して練習できるのが「区間練習」機能です。サビの高音がどうしても出ない、あるいはAメロのリズムが難しいといった場合、そこだけを繰り返し歌うことで、体が正しい歌い方を記憶していきます。
一曲通して歌うと、苦手な部分はうやむやにしたまま過ぎ去ってしまいがちです。しかし、部分練習を繰り返すことで、音程の精度やテクニックの完成度は確実に上がります。スポーツの世界でも、部分的なフォームの修正を繰り返してから全体を動かすのと同様に、歌も「細部」を磨くことが全体のクオリティ向上に繋がります。
DAMの機種によっては、採点結果の後に「あなたの苦手なフレーズ」を提示してくれるものもあります。そのアドバイスを素直に受け入れ、ピンポイントで練習を重ねる。この地道な繰り返しが、最終的に「何点から上手い」という基準を軽々と超えていく力になります。
区間練習を行う際は、原曲のキーではなく、自分が出しやすいキーに設定して練習し、感覚を掴んでから元のキーに戻すという方法も非常に効果的です。
「採点レポート」を読み解き次回の課題を見つける
歌い終わった後に表示される採点レポートは、宝の山です。総合得点だけでなく、音程、安定性、表現力、リズム、Vibrato&LongToneの5項目のバランスを確認しましょう。グラフが歪な形をしていれば、そこがあなたの伸びしろです。
例えば、「音程は良いのに安定性が低い」のであれば、呼吸のトレーニングが必要です。「表現力だけが突出して低い」のであれば、抑揚の付け方や加点テクニックを学ぶ必要があります。また、Ai感性の詳細な分析では、あなたの歌がどれだけAIに「エモーショナル」だと判断されたかがわかります。
このレポートを毎回写真に撮るなどして記録しておくと、自分の成長を実感できます。数値の推移を見ることはモチベーションの維持にも役立ちますし、次に何をすべきかが明確になります。感覚に頼るだけでなく、データに基づいた練習を行うことで、最短距離で上達を目指しましょう。
「DAMとも」を活用して自分の歌声をアーカイブ
「DAMとも」に会員登録すると、店舗で歌った録音データをマイページに保存し、スマホやパソコンからいつでも聴き直すことができます。自分の歌声を客観視するための最も手軽で強力なツールです。上手く歌えた時のテイクを残しておくことで、自分にとっての「正解の感覚」をいつでも呼び起こせます。
また、他のユーザーの歌唱を聴くことができるのも大きなメリットです。同じ曲で100点を取っている人が、どのような息遣いで、どのようなテクニックを使っているのか。それを聴き比べることで、自分にはない表現の引き出しを増やすことができます。上手い人の真似をすることは、上達の大きな助けになります。
さらに、録音した歌にコラボしてハモりを重ねるなど、音楽的な遊びを通して歌唱力を磨くこともできます。DAMともを単なる録音機能としてだけでなく、自分の歌を磨き上げるための「外部ストレージ兼教材」として使い倒すことで、カラオケの点数は自然と後からついてくるようになります。
| 活用機能 | 得られる効果 | ボイトレへのメリット |
|---|---|---|
| 見えるガイドメロディ | 正確なピッチが身につく | 音程の不安解消、相対音感の向上 |
| 区間練習 | 苦手箇所を克服できる | 技術の定着、成功体験の積み重ね |
| 採点レポート | 課題が数値で明確になる | 効率的な練習計画の立案 |
| DAMとも録音 | 客観的な分析ができる | 自己プロデュース能力の向上 |
damで何点から上手い?基準と上達のポイントまとめ
ここまで、DAMの精密採点におけるレベルの目安や、高得点を取るための技術、そして本当の歌唱力を磨くためのボイトレ法について詳しく解説してきました。結論として、DAMで一般的に「上手い」と胸を張れるのは90点以上であり、そこを目指す過程で歌の基礎体力が養われていきます。
しかし、忘れてはならないのは、採点の点数はあくまで「一つの指標」に過ぎないということです。音程やリズムが正確であることは素晴らしいことですが、それ以上に聴き手の心を動かすのは、あなたの声の響きや、言葉に込めた想いです。スコアを上げるための技術を身につけつつ、それを感情表現のツールとして使いこなすことが、真の「歌の上手さ」に繋がります。
まずは自分の現在のスコアを把握し、どの項目が不足しているのかを冷静に分析することから始めてみてください。腹式呼吸や共鳴といったボイトレの基礎を地道に積み重ねれば、数字は必ずついてきます。そしていつか、95点という高得点を出しながら、同時に周りの人を感動させられるような、あなただけの歌声を響かせてください。カラオケという素晴らしい文化を通じて、あなたの音楽生活がより豊かになることを応援しています。




